ホレス・シルバー(1928~2014 USA)は、自身のライナーノーツで、父がポルトガル系であると語っており、このアルバムはその父に捧げた曲Song for my fatherから始まる。ホレスが子供の頃、近所の人々が集まって音楽を演奏していたのを思い出してこの曲を書いたのだという。そんな近所づきあいのある、ダウンタウンに住んでいたのだろう。
ラテン系のリズムが特徴的で、少し不思議な浮揚感がある。
秋の公園で葉巻をくわえてくつろぐ父親ジョンの写真がとても素敵だ。彼も息子の作ったこの曲を大変気に入っていたという。
ちなみに、アルバムが発表されたのは父の死後になり、6曲目のLonely Woman は未亡人となった母のために作った曲だ。親孝行な息子である。
落ち葉を眺めて、熱いコーヒーを飲みながら。
(1964録音)
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