店で掛けると、これは誰の演奏?とよく聞かれるアルバムだ。
松井秀太郎(1999東京都生)は国立音楽大学ジャズ専修を首席で卒業したばかりのトランペット奏者。
小学校の金管バンドでトランペットを吹き始め、国立音大付属高校ではクラシックを学び、大学からジャズに転科した。
小曽根真、奥村晶らに師事し、在学中からジャズコンサートやHYDEのコンサートサポートなどプロ活動を行っていた。
大学卒業後は小曽根真のバンドFrom Ozone Till Dawnのリード・トランペットとして活躍。
彼の全曲オリジナルで臨んだリーダーライブを聴いた小曽根からアルバム制作を提案され、本アルバムでCDデビューした。
小曽根も2曲でピアノ演奏を行い、クラシックとジャズの融合したノリを生み出している。中でもNeapolitan Dance(ナポリの踊り)はチャイコフスキーの「白鳥の湖」に出てくる曲のジャズアレンジであり、いかにも松井と小曽根らしい演奏と言え、この曲はシングルとしても配信されている。
松井のトランペットは、クラシックで培われた確かなテクニックに支えられており、ストレートで小気味の良い音を出す。ここからどんな展開を見せるのか、非常に楽しみなアーティストである。
冬の日に、暖かくした部屋で
(2023録音)
試聴はこちら(Neapolitan Dance)
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