ピアノの松本茜(1987生)は、日大芸術学部在学中の2008年にアルバム「フィニアスに恋して」でデビュー。以降ニューヨークでの録音等11枚のリーダーアルバムを発表している。
アルトサックスの纐纈歩美(1988生)は甲陽音楽学院在学中からライブ活動を行い、2010年にアルバム「Struttin‘」でデビュー。以降、ノルウェーやニューヨークのアーティストとの共演や小野リサプロデュースのボサノヴァ集等9枚のリーダーアルバムを発表している。
二人が別々の所で語っている記事を読むと、共通する点がある。若い時は容姿を重視されたり、アルバムのプロデュースなど事務所から決められていたが、30代になって、ようやく自分のやりたい方向性が出せるようになったと言う。
松本のピアノは強いタッチでとても綺麗に響く、クラシックのピアノのような音質だ。一方、纐纈のサックスも華奢な外見に似合わず太くて温かい音だ。
この二人は以前から真摯な演奏スタイルが好きでチェックしてきたので、今回DUOアルバムが出るというので、音源も聴かずに予約注文してCDを入手した。
ライナーノーツによると、12年前から共演を重ねてきたということだ。内容は期待どおり、二人がお互いに支え合い、伸び伸びと気持ちの良いアドリブを聴かせてくれる。
同年代の二人が、会話するように演奏を楽しんでいる、美しいアルバムである。
アフタヌーンティーを楽しみながら。
(2024録音)
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