セビー・ブルジオ（1989生）はイタリアの若いピアニスト。
アルバムタイトルどおり、跳ねるようなピアノだ。力強いタッチで聴く者をグイグイ引き込んでいく。
ソロ演奏の Polkadots and Moonbeams（水玉模様と月の光）は、月の夜にダンスパーティーで水玉模様のドレスの娘に恋をするという、シナトラが歌ったロマンチックな曲だ。
この曲は、ビル・エヴァンスの演奏が有名だが、エヴァンスが音を探るような静かな弾き方でメロディーを紡いでいくのに比べ、ブルジオのこの荒々しさは何だろう。
エヴァンスの方が「おしとやかなお嬢様」なら、こっちの水玉模様は「いたずらな小悪魔」だ。
それだけに恋も熱く燃え上がるということだろうか。
月の光がワクワクするような明るい夜に。
（2015録音）