先日、松本市のジャズ喫茶「エオンタ」さんに20年ぶりくらいで伺った時に、このアルバムが爆音で流れていて、一撃で撃ち抜かれた。
ジョン・クレマー(1946生USA:ts)は、耳ざわりの良いフュージョンのミュージシャンと思っていたが、1979年のこのアルバムではストレートアヘッドなジャズをバリバリ吹いている。前半はトリオ、後半はドラムとのデュオというシンプルな構成で、他のフュージョン系の作品とは全く違い、コルトレーンばりの咆哮で疾走する。
ライナーノーツを読んでも、これが彼にとって特別な思い入れのある作品であったことが分かる。商業主義とは違った、自然発生的な純粋なジャズをやろうと彼はこの録音に臨んだようだ。その意味でタイトルのNEXUS(繋がり)が必要だと自身が語っている。だからこそ、我々聴く者達の胸をこんなにも熱くするのだろう。
ちなみに、エオンタではLPレコードで掛けていたが、2024年の7月に高音質CDとして再発されている。
エオンタには私が20代の頃によく通っていた。マスターにお聞きしたら開業して50年を迎えたとの事、私のジャズ生活の中で、とても大切な場所である。
低音のバリバリ出る大型スピーカーの正面で
(1979年録音)
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