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Someday my prince will come Miles Davis


マイルスの中期の作品で、当時の奥様である女優フランシス・テイラーがジャケットになっている人気盤。

聴き所は何といっても1曲目。

このアルバムをレコーディングした時には、ジョン・コルトレーン(ts)はすでにマイルスバンドを退団していたが、スタジオに遊びに来ていて、2曲だけ飛び入りで演奏している。そのうちの1曲がこのSomeday my prince will come

マイルスのミュートによるテーマの提示から、ハンク・モブレー(ts)が先にソロを取り、ウイントン・ケリー(p) からもう一度マイルス、そしてコルトレーンが「待ってました」とばかりに登場するのだが、これが音圧・音数ともにすばらしいアドリブ。いわゆるシーツ・オブ・サウンドだ。

このグループの正規メンバーであるモブレーにとっては気の毒だが、完全にコルトレーンに持っていかれた。

そしてエンディングはもちろん御大マイルス。

この曲の終わりに絶妙のタイミングで「コンッ!」と舌を鳴らすような音が入っているが、私にはこの時「どんなもんだい」とウインクするマイルスの姿が思い浮かぶ。

他の曲も素晴らしい演奏ばかりで、個人的にはヘビーローテイションで聴いているアルバムである。

コーヒーの香りを楽しみながら、まったりと。

1961録音)

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