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The Piano Herbie Hancock


ハービー・ハンコック(1940 USA)は、幼少の頃からクラシックピアノの神童として注目を浴び、学生時代まではクラシックを演奏していた。卒業後、一度郵便局に就職したがジャズに目覚め、プロ入りしたという。


アコースティックからエレクトリックまで幅広い活動を行い、ホーンも入れたグループでのヒット作が多い中で、おそらくこれが唯一のソロアルバム。

来日した際にソニースタジオで録音され、演奏をテープに録音せず、いきなりレコードの原盤にカットするという「ダイレクト・カッティング」という方式で製作されている。そのため、片面ずつ一発録りなので、良い意味で緊張感が伝わってくる。CDだったらカッティングなんてどっちでも同じだろうと思われるかもしれないが、非常に音が生々しく、目の前でピアノを弾いているように感じ、引き込まれてしまう。


スタンダードの3曲はマイルスグループ時代に親しんだ曲で、当時長期休業中だったマイルスへのカムバックメッセージであったと言われている。

音質、演奏ともに素晴らしいアルバムだ。


静かな夜更けに。


1978録音)

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