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Trio64 Bill Evans

更新日:2019年1月12日


初期トリオのベーシスト、スコット・ラファロが交通事故で61年に亡くなった後、エヴァンスは何人かのベーシストと共演を試みている。ラファロを失ったショックは相当大きく、なかなかしっくり来なかったようだ。


この時期のアルバムでは、チャック・イスラエル(b)と組んだTrio65がヒットしたようだが、私はこのゲイリー・ピーコック(b)とのTrio64の方が好きだ。ピーコックはどちらかというとラファロばりにメロディーを弾くベーシストなので、インター・プレイを重視するエヴァンスの好みだと思うのだが、共演したのはこの1枚だけである。

あまり気に入らなかったのか、ピーコックのソロに入ると、エヴァンスは積極的に絡んで来ない。

もうしばらく一緒にやっていれば、良いトリオになったのではないだろうかと、残念な思いだ。


12月に録音されたということで、Santa Claus is Coming to Townを演っているが、選曲が気に入らなかったのか、演奏が乗れなかったのか、最後に「はい終わり」という感じに「ゴン」と異音を1つ入れているのが、なぜかいつも引っ掛かる。


その後、エヴァンスはエディー・ゴメス(b)と長く組むことになるが、ゴメスはベースラインを忠実に守るタイプなので、ラファロやピーコックのような面白みに欠ける気がする。(ベースフェチのあくまで私見・・)

一方、ピーコックは後にキース・ジャレットのスタンダーズトリオのベーシストとして実力を発揮することになる。


このアルバムが似合うのは、やはりクリスマスの頃、温かい物でも飲みながら。


1964録音)

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